−『資源・エネルギー』『環境』『産業・経済』の融合−
我々は、地球規模での「環境保護」「資源・エネルギーの有効利用」「産業・経済の発展」という複雑に絡み合う3つの要因のバランスを保ちつつ、いかに未来を切り拓いて行くか、の難問を抱えています。
本会では、この難問に対し、各々の要因における最新技術動向や法律問題、産業界や国の取組み等々を取り上げ、これまでに「地球環境問題へのスーパーコンピュータの応用」「地球シミュレータ計画」「燃料電池」「微量化学物質を検出する携帯型バイオセンサー装置の開発」「環境税導入の日本経済・エネルギーに及ぼす影響」「光触媒技術の最新動向と応用分野」「省エネ評価手法の開発」etc…の講演会・シンポジウムなどを開催し、藤嶋昭先生((財)神奈川科学技術アカデミー理事長)、伊藤利朗先生(三菱電機叶齧ア取締役)、三菱電機増島勝先生(TDK椛纒\取締役専務)や産業技術総合研究所、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NED)、理化学研究所、宇宙開発事業団、日本原子力研究所など産・官・学から多くの諸先生方に御協力を頂戴してきました。
本年は、次の通り開催します。
T.資源・エネルギー
テーマ:太陽光発電は真に地球環境・エネルギー問題を解決できるか
―カギを握る化学技術―
講 師:鯉 沼 秀 臣 先生
東京工業大学名誉教授、東京大学客員教授、(独)物質・材料研究機構特別顧問
【講演概要】
エネルギー問題は夢だけでは語れないが、夢なくして未来は拓けない。
太陽光発電(PV)は、エネルギーと環境問題を同時に解決できる最も可能性の高い技術であり、ものづくり日本に新たな基幹産業を創製し、世界に貢献する夢をもたらす。
しかし、夢の実現にはエネルギーの本質を理解し、社会的、経済的、政治的因子も含めてPV研究開発の方向を総合的に判断し戦略設定する必要がある。
グローバルPVに向けた研究開発の起点はシリコン化学にある。
U.環 境
テーマ:素材リサイクルと環境
講 師:竹 内 正 雄 先生
(独)産業技術総合研究所 エネルギー技術研究部門 燃焼評価グループ長
文部科学省科学技術政策研究所 客員研究官
【講演概要】
リサイクルには、収集・(解体)選別・再資源化の各段階が必要であり、どの段階が欠けても成り立たない。特に再資源化部分については、主として鉄鋼・非鉄金属・製紙などの素材産業が担っており、商業ベースで行われていることが特徴である。
素材産業が受け入れるリサイクル原料は非常に大量だが、製品中のリサイクル原料の割合
(素材循環率)は必ずしも高くなく、需要のかなりの部分をリサイクル原料でまかなうに
はまだ遠いのが現状である。
素材リサイクルは、リサイクル原料から高級素材を再生するアップグレード型、ほぼ同じ
素材だけを集めて再生するクローズドループ型、要求性能が低い素材に再生するカスケー
ド型に分類されることがある。将来的には、現状のカスケード型主体のリサイクルから、
高品質素材に対するクローズドループ型リサイクルが可能な複線形のリサイクル体制を整
えるとともに、アップグレード型リサイクルもある程度は可能となるような素材の選別技
術や製造技術の開発が必要となる。
V.産業・経済
テーマ:新しい情報ネットワーク基盤の商用化と研究開発の動向
講 師:藤 井 章 博 先生
法政大学 理工学部応用情報工学科 准教授、
文部科学省科学技術政策研究所 客員研究官
【講演概要】
これまで放送網や通信網が経てきた経緯に捕らわれず、社会インフラとしてあるべきネットワークを検討する新世代ネットワークの研究が進んでいる。これをNGN(Next Generation Network、次世代ネットワーク)と区別するために「NWGN(New Generation Network、新次世代ネットワーク)と呼んでいる。NWGNでは、ネットワークインフラをより長期的な観点で捉え、IPの発展形を検討の中心に据えつつ、ユビキタスネットワーク環境で想定される少量かつ高頻度の通信需要などへの対応も検討している。本講演では、まず世界的な標準化の動向を踏まえ、各国のNGNに関する取り組みを述べ、つぎに、より長期的な展望に立って進められているNWGNのアーキテクチャに関する研究プロジェクトの概要を米国・欧州・日本に関して紹介し、今後の情報ネットワークのあり方について述べる。
**平成21年度《 特 別 講 演 会 》要 綱**
☆ 開催日時 : 平成21年6月7日(日) A.M10:00〜P.M5:00
☆ テ ー マ : T.太陽光発電は真に地球環境・エネルギー問題を解決できるか(A.M10:00〜P.M12:00)
U.素材リサイクルと環境 (P.M12:45〜2:45)
V.新しい情報ネットワーク基盤の商用化と研究開発の動向(P.M3:00〜5:00)
☆ 会 場 : 東京八重洲ホール(会場図はここをクリック) 301号室
東京都中央区日本橋 3-4-13 03-3201-3631
☆ 申込期限 : 平成 21年6月1日
☆ 受 講 料 : 会員=無料