平成17年度 《特別講演会》 の内容

−「産業・経済」「資源・エネルギー」「環境」の融合−

 人類は地球規模での「産業・経済の発展」「資源・エネルギーの有効利用」「環境保護」という複雑に絡み合う3つの要因のバランスを保ちつつ、いかに未来を切り拓いていくか、の難問を抱えています。
 本会では、この難問に挑み、本会の前身となる公益法人が自然環境・地球環境保護などの各種の活動を行ってまいりましたが、この活動・理念を引き継ぎ、3つの要因の融合を目的に「地球環境問題へのスーパーコンピュータの応用」「燃料電池」「地球シュミレータ計画」「環境汚染物質排出・移動登録(PRTR)法」etc… のシンポジウムや講演会・研究会を開催し、八木晃一先生(科学技術庁環境性能研究部長)、田中章浩先生(通産省工業技術院機械研究所室長)伊藤利朗先生(三菱電機叶齧ア取締役)、山田博先生(兜x士通研究所常務取締役)、増島勝先生(TDK椛纒\取締役専務)を始め、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NED)、宇宙開発事業団、日本原子力研究所など産・官・学界から多くの諸先生方に御協力を頂戴してきました。
 本年は次の通り開催します。


T.環   境

テーマ:光触媒技術の最新動向と応用分野
講 師:藤嶋 昭 先生     
     財団法人 神奈川科学技術アカデミー 理事長

講演概要
光触媒は、抗菌、防汚、防カビ、脱臭、水質浄化、空気浄化、土壌浄化などさまざまな環境浄化に効果を発揮すると材料として注目されている日本発の先端技術であり、光触媒性能を正しく評価するための試験方法を国際標準化するために産学官が連携して取り組んでいる。
「ホンダ・フジシマ効果」を発表し、光触媒標準化委員会委員長の講師が、光触媒の開発・現状・展開の方向性などを詳述する。


U.資源・エネルギー

テーマ:省エネ評価手法の開発とビジネス展開への期待
講 師:秋鹿 研一 先生
     東京工業大学 フロンティア創造共同研究センター長

講演概要
現在のエネルギー有効利用の法規や基準は、エネルギー変換部分一点のみに焦点を当てているために、有効性にまで及んでいない。エネルギーを点でとらえるのではなく、電力、仕事、熱、物質変換の仲介(化学エネルギー)など様々に形を変えてエクセルギーの流れとしてとらえ、エネルギー消費にかかわる中身を検討する手法が必要であり、新しい、有効性を加味した基準作りが急務。
現在、日本発の技術、評価手法としてエネルギーの授受をカスケード(流れ)のなかのどこで行うかの解析する手法を詳述する。


V.産 業 ・ 経 済

テーマ:ものづくりと地球環境
講 師:小田切 力 先生
     日本産業洗浄協議会 事務局長

講演概要
環境問題の大きな広がりと対応を進めていく中で、環境対策は、単に決まりきったことを単純に実施することではなく、極めてダイナミックで創造的なプロセスである。その時々の動向や個別の対策の実施だけではなく、審議会の報告や白書の内容の背景となる事実や歴史などの中から読みとり、全体像を見失わないようにしなければならない。国際的対応を迫られるものづくり企業の地球環境問題・現状と展望について詳述する。


☆ 開催日時 : 平成17年6月4日(土) A.M10:00〜P.M5:00
☆ テ ー マ :
  T.光触媒技術の最新動向と応用分野         (A.M10:00〜P.M12:00)
  U.省エネ評価手法の開発とビジネス展開への期待 (P.M12:45〜2:45)
  V.ものづくりと地球環境                  (P.M3:00〜5:00)
☆ 会  場 : 東京八重洲ホール  (会場図はここをクリック
         東京都中央区日本橋 3-4-13 03-3201-3631
☆ 定  員 : 100名(スクーリング希望の場合) 
         欠席される方で通信希望者は別途申し込みして下さい。
☆ 申込期限 : 平成 17年6月1日